ぎっくり腰
いわゆるぎっくり腰
不意の動作または重いものを持った時など急に腰に痛みが起こることをぎっくり腰といいます。
国内では”ぎっくり腰”、海外では”魔女の一撃”と呼ばれます。
瞬間的に痛みが起こり、その場から動けなくなる場合もあれば徐々に痛みが強くなってくる場合があります。
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰の病態は不明といわれることが多いのですが、椎間板ヘルニアから起こる場合や関節や筋肉の痛みの場合のこともあります。
痛み出してから数日たって痛みが軽減する場合は筋肉の痛みの場合が多いものです。数日たっても軽減せず脚などにシビレ、痛みが放散している場合は椎間板ヘルニアの可能性があります。
ここでは筋肉が悪さをして痛みが出ている場合について解説していきます。
ぎっくり腰になってしまった方にお話を伺うと
☑重いものを持ったとき
☑ 物を取ろうと体を動かした瞬間
☑ 草むしりをしたあと
☑ 靴下を履こうと脚を上げた瞬間
☑ タイヤ交換をしたあと、またはタイヤを持ち上げた瞬間
☑ 何もしていないのに徐々に痛くなった
など痛みの出かたは様々です。
上記のように
「靴下を履こうと脚を上げただけ」
「草むしりをしたあと」など何も重いものは
持っていないのに、体を動かしただけでぎっくり腰の症状になってしまう場合などがあります。
なぜ重いものを持ったというわけではないのにぎっくり腰になってしまうのでしょうか?
この状態は前々から徐々に徐々に体に疲労が蓄積して腰にハリ感や重だるさを感じていた可能性があります。
つまり同じ姿勢の繰り返しや同じ動作の繰り返しが日常的に多かったのではないでしょうか?。
その積み重ねが腰に違和感を感じさせていたのではないのでしょうか。
そしてほんの少し腰に刺激が加わっただけでぎっくり腰になってしまったのかも知れません。
ぎっくり腰の正体
ほとんどのぎっくり腰は筋肉の炎症、または関節の炎症と考えられます。
関節の炎症は関節に過度な力が加わったために炎症を起こしている状態です。
筋肉の炎症はスパズム(不随意収縮)が起こっている状態といえます。筋肉に過度な力が加わって拘縮を起こしている状態と思われます。
ぎっくり腰の対処法
ぎっくり腰になってしまった場合、まずは安静が基本です。
最近は「動かしたほうが早く回復する」というようなことも言われていますが、なぜ体が痛みを出しているかというと痛みを出す事によって「体を守っている」とも言えます。
動かすと痛いから「体から動かさないでね」というサイン(体からのメッセージ)を出して「体を守っている」とも考えられます。
ですから、まずは安静です。
ぎっくり腰の急性期は炎症が起こっています。
ぎっくり腰の炎症とは、筋肉や関節に過度な力が加わった結果、その部分に「腫れや熱を伴う痛み」が引き起こされる状態です。
通常炎症は体に必要な状態だから炎症が起きています。熱をもって体を治していく状態なのですが、必要以上に炎症が強くなると痛みも強く感じてしまいますので、ここで冷やすという行為が発生してきます。
炎症は冷やすということですね。
痛みのある患部にタオルを1枚のせてビニールに入れた氷で冷やします。
氷がない場合にはアイスノンでも構いません。
15分から20分ほど冷やします。
その後、30分ぐらいは何もせずに放置します。
それを3回ぐらい続けます。
そしてその日は安静にしているしかありません。
炎症が起きていますので、その日のお風呂はNGです。
炎症が起きていますので、その日のお風呂はNGです。
また別な意見として、「最近は温めた方が良い」というような情報もあるようです。
冷やすか温めるかはご本人が判断してくださいね。
ぎっくり腰後の整体
ぎっくり腰になってしまって、すぐになんとかしたいというお気持ちはわかります。
しかし、炎症がある場合はすぐには良くなりません。
整体に行って「一回で良くなった」「あれほど痛かったのに動けるようになった」というのは、ぎっくり腰でも炎症がなかった状態です。
ただ単に筋肉がスパズム(不随意収縮)を起こしていただけ、つまり筋肉が硬くなっていただけです。
ただ単に筋肉由来の痛みであれば、筋肉が緩めば楽になってきます。
ぎっくり腰で痛みが出てから上記のような対処をしていれば、相当ひどくない状態でなければ炎症は3日ぐらいで収まってきます。
整体は炎症が収まってからお受けいただいた方が良いでしょう。
当院の施術は施術方針にありますように、患部には一切触れません。
体がどうしたいのか、どうすれば良くなるのかを体さんに教えてもらい、最小限の刺激で痛みが解放に向かうように施術させていただきます。
ぎっくり腰の豆知識
ぎっくり腰になってしまったときに体が大きく曲がってしまうことがあります。
椎間板ヘルニアなどでも見られる姿勢ですが、筋肉由来のスパズム(不随意収縮)が起こって
いるときにも、このような体がグニャリと曲がってしまうことがあります。
しかしこの姿勢は「疼痛回避姿勢」ともいわれるように、痛みはありますが体がより痛くならない方向に曲げている状態です。(カラダさんは凄いんです。)
矛盾するようですが、曲がりがなくなってくると痛みも解放されていきます。